誤り訂正符号でのインターリーブ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/10/31 16:33 UTC 版)
「インターリーブ」の記事における「誤り訂正符号でのインターリーブ」の解説
インターリーブは、デジタル通信やストレージシステムの前方誤り訂正の性能向上のために使われることも多い。多くの伝送路は無記憶 (memoryless) ではない。誤りは散発的(ランダム)ではなく、ある時点で集中して起きるのが一般的である(バースト誤り)。1つの符号語内で複数の誤りが発生して誤り訂正符号の能力を超えると、元の符号語を復元できなくなる。この場合のインターリーブは、複数の符号語について、それを構成する情報源シンボルをシャッフルし、この問題を改善する。そのため、誤りの分布がより一様になる。 ターボ符号やLDPC符号などの現代的な繰り返し符号の解析によると、それらは誤りが独立に分布することを仮定していることが多い。従ってLDPC符号を使ったシステムは、それに加えて符号語内のシンボル群をまたがったインターリーブを施すのが一般的である。 ターボ符号ではインターリーバが必須の構成要素であり、インターリーバの設計が全体の性能に大きく影響する。その反復復号アルゴリズムは、復号器を表す因子グラフに短いサイクルがない場合に最もうまく働く。そのためインターリーバは短いサイクルを防ぐよう選択される。 インターリーバの設計には次のようなものがある。 矩形(または一様)インターリーバ(上述の skip factor を使った手法に似ている) 畳み込みインターリーバ ランダムインターリーバ(この場合のインターリーバは既知の無作為順列) S-ランダムインターリーバ(この場合のインターリーバは既知の無作為順列で、距離S内の入力シンボルが出力で距離S内に出現しないよう配置するという制限がある) 衝突のない二次順列多項式 (QPP)(例えば LTE無線通信規格で使用) 複数搬送波による通信システムでは、搬送波間でインターリーブを追加することで信号や少数の搬送波でのノイズの効果を和らげることがある(例えば、OFDMにおける周波数選択性フェージング)。
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