誕生からブーム終焉まで
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2012/10/14 06:39 UTC 版)
「ミニサイクル」の記事における「誕生からブーム終焉まで」の解説
大量生産されたミニサイクルの始祖というべきものに、1960年代に英国で流行を巻き起こしたアレックス・モールトンの考案によるFフレーム各型がある。これをきっかけに欧州市場では、多様な小径車輪の自転車が発表された。いっぽう1960年代中期に生まれた日本型ミニサイクルは、それらとはかなり異なる独自の様式を備えて市場に現われた。これには、当時まだ自転車に馴染みの薄かった主婦を中心とする女性を新規ユーザーとして取り込むことを狙って、従来の軽快車の常識を打ち破る新機軸が幾つも盛り込まれており、それは技術者の自己満足に終わることなく劇的な売れ行きを示して、街角の風景を塗り替えて行った。1968年ごろから急速に生産量を増やしたミニサイクルは、最盛期には国内自転車生産量の三分の一近くを占めるほどであった。 ミニサイクルは、右肩上がりに生産量を増やしたが、1973年をピークに減少に転じ、1980年代を迎える頃には、市場における存在感は大きく失われてしまった。ミニサイクル失速には、諸説あるが、以下の要因はなどが挙げられる。 急速な普及により新奇性が失われ飽きられたこと。 小径車輪の走行特性の不利。 ミニサイクルを特徴付けた新機軸が通常車輪の軽快車に取り入れられ、優位性が失われたこと。 特に婦人用のものには、小柄な人や高齢者の乗り物というイメージが付いてしまい、若いユーザーに敬遠されるようになったこと。
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