試合運営をめぐって
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「日本ボクシングコミッション事件」の記事における「試合運営をめぐって」の解説
『ボクシング・マガジン』2011年8月号で協会会長の大橋秀行は「不可解な採点や、反則パンチをめぐる裁定など、審判員が心ここにあらずという試合も何度かあって、この状態で、確かな試合運営、安全管理ができるのか、と心配し始めました」と試合役員らへの不安を口にしている。 2012年7月16日、埼玉県で行われたWBC世界フライ級タイトルマッチで、五十嵐俊幸が王座を獲得。WBCルールでは4回・8回終了時にジャッジ3者のポイント累計が公開されるが、この試合では2度とも1回遅れの5回と9回終了時に発表され、事務局長の森田が謝罪した。 2014年12月30日、東京都で行われたWBC世界ライトフライ級王座決定戦で八重樫東が王座獲得に失敗。4回終了時の公開採点で1者がドロー、2者が八重樫を支持と発表されたが、5回終了後に相手選手が優勢だったと訂正された。八重樫はその後、挽回を試みた策が裏目に出て敗れた。 2015年8月28日にJBCが発表した日本ランキングでは、試合前日計量で規定の体重を超過した3選手が「JBC預かり」としてランキングを外れるという事態も発生している。 2015年12月には老舗ジムの会長が「JBCはこうした批判に真摯に向き合ってこなかった。今のJBCの姿勢からは、ボクシングやボクサーへのリスペクトという基本的な理念すら、揺らいでいるように見える。」と懸念するなど、重大なミスの続くJBCに対して不満の高まる内情が伝えられている。長年プロボクシングを取材してきた全国紙スポーツ部記者は「JBCは数年前から、試合管理でありえないミスを犯すようになった」と話し、その一例として2015年4月に東京都で行われたOPBF東洋太平洋スーパーライト級王座決定戦の結果(新王者は小原佳太)をJBCが勝敗取り違えて発表し、時事通信社がそのまま配信、掲載紙の「朝日新聞」などが訂正記事を出した事例を挙げている。 この他、業者との連絡に不備があり、100kg超のヘビー級選手の計量日に100kgまでしか測れない計量計を用意したり、世界タイトルマッチの審判団を直前になってジム関係者に問い合わせたりする様子をスポーツ記者等が確認している。8回戦以上の試合に出場できるA級ボクサーは2006年には728人いたが、2015年には487人まで減少した。
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