記号的操作
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/04 15:11 UTC 版)
記号的操作には、次のようなものがある。 式の変換 数式内の函数や数値を記号的に置換する。 単変数あるいは多変数の多項式の因数分解。 式を可能な限り単純な形式に変換したり、何らかの標準形式にする。前提条件や制約条件を考慮した自動的な簡約化も行う。但し、この操作は常に可能とは限らず、ある程度一般的な(例えば初等函数と絶対値函数を含む)二つの数式の等価性の判定はアルゴリズム的には決定不能なことが示されている。 数式の形式を変更する。三角関数を指数函数で置換するなど。 代数 単変数の低次あるいは高次の代数方程式を厳密にあるいは近似的に解く。消去法により多変数の線形あるいは非線形の連立代数方程式を解く。 行列に対する各種操作。行列積の計算、逆行列の計算、固有多項式の計算、各種標準形への変換など。 各種領域での線型および非線型の方程式を解く。 微分・積分、解析 数列や函数の極限を求める。常に可能なわけではない。 函数の級数への展開、級数の総和や積計算など。※ 微分と偏微分の操作。 一部の不定積分と定積分。多次元積分も含む。 一部の微分方程式や差分方程式を解く。 その他 記号的な制約条件に基づいて最適値を与えるための必要条件を数式として導くこと。 限量記号消去法(Quantifier Elimination Method)。 数値計算 任意の精度の数値の操作。
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