言葉の流行
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/02 01:39 UTC 版)
「¿Por qué no te callas?」の記事における「言葉の流行」の解説
スペインのラジオのサッカー番組では、国王の発言の当日に早速このフレーズが登場している。サパテロ首相は、帰国してから長女に「¿Por qué no te callas?」と尋ねられるまで、この言葉が流行していることに気がつかなかったという。 この「¿Por qué no te callas?」というフレーズは携帯電話の着信音に使用されたり、このフレーズが印刷されたTシャツが流行したり、挨拶代わりに使われたりとスペイン本国でブームとなり、porquenotecallas.com というドメイン名はeBayでオークションにかけられ4600ドルまで値上がりした。また動画投稿サイトのYouTubeでも600本以上の動画が作られ多くの視聴者を得、国王の発言を面白おかしく改変した歌が人気を集めた。Googleでは国王の発言の3日後には「¿Por qué no te callas?」の検索に引っかかるホームページが60万ページ以上に上り、携帯電話の着信音では50万件以上がダウンロードされ200万ドル以上の売り上げを記録した。そして「いかにこの言葉を上手く言うか」といったコンテストが開かれるまでになった。 『シンシナティ・エンクワイアラー (The Cincinnati Enquirer) 』はこの発言を、アメリカのロナルド・レーガン大統領が1987年にベルリンで行った「ゴルバチョフさん、この壁を壊しなさい!(Mr. Gorbachev, tear down this wall!)」というフレーズのように歴史を動かす言葉であるという社説を載せた。『ロサンゼルス・タイムズ』は「メキシコシティからマドリードまで、スペイン語圏でこのフレーズを口にしないことは不可能だ」と報じた。『シドニー・モーニング・ヘラルド』は、「もし国王がこのフレーズに対して権利を主張したならば数百万ユーロのビジネスとして成立させることができる」とした。実際にナイキの広告ではブラジルのサッカー選手ロナウジーニョが「Juan do it. Just shut up」というフアン・カルロス1世の言葉を改変したフレーズを使用している。 ベネズエラにおけるチャベス大統領に反対する勢力の間ではこの言葉はスローガンとなり、2007年に行われた憲法改正の国民投票では、この言葉に「NO」と書かれたTシャツを着て10万人規模のデモ行進が行われた。このほかスペイン語圏のテレビ局の番組名として採用されるなど、いまだにこの発言はスペイン語圏で見受けることができる。
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