観光坑道と坑内醸造所
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/14 07:45 UTC 版)
串木野鉱山の西山坑が観光用坑道として見学できる。『ゴールドパーク串木野』で使用された観光坑道用のトロッコ列車(全長700m)は、プラットホームなどのデザインを一部変更して、そのまま利用されている。坑道の一部は焼酎の長期熟成貯蔵庫に転用され、1000L入りの容器に原酒が数多く収納されている。『ゴールドパーク串木野』時代から実施されていた、一般顧客から少量でメッセージ付きの焼酎を預かるサービス「お預かり焼酎」も継続されている。坑道の一部には醸造設備も設置され、伝統的な甕[かめ]仕込みの様子や焼酎の製造に関する展示も数多く設置されている。一方で採鉱や運搬に関する展示は削減された。旧タイマイト庫や巻き上げ機、鉱石運搬列車などの展示は残るが、坑夫(人形)を使用した作業風景の再現については大幅に整理され、大きなイメージ転換が成されている。観光坑道は16層あった構造のうちの2層目に位置する。1層目から鉱石を滑り落とす斜坑が見学コースの一部に残されている。3層目以下は水没している。坑道の醸造所では、米麹に水と酵母を加え、発酵後にサツマイモを投入する通常の二次仕込み法ではなく、同時に仕込む江戸期の「どんぶり仕込み」を採用している。蒸留装置も江戸以前に使われていたカブト釜式蒸留器を新しく復元して採用した。杜氏は2005年に3名の女性を新規に採用して、女性の感性を生かした古式焼酎作りに挑戦した。
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