薬剤耐性検査
【概要】 薬剤耐性であることを試験管内で証明する検査。逆転写酵素領域でも、プロテアーゼ領域でも、(1)遺伝子配列に異常が生じ、これによってできあがる酵素の(2)立体構造に変化が生じ、この酵素を阻害すべき(3)薬剤がうまく反応できなくなって耐性となる。(1)を調べるのが「遺伝子型検査」でPCR産物をシーケンサーにかける。(3)を調べるのが「表現型検査」で、培養細胞に抗HIV薬を加えて抑制力の有無と程度(IC50)をみる。組み換え遺伝子をマーカー遺伝子とともにモデル細胞に導入し、薬剤濃度を変えながら培養して、マーカー発現の抑制程度で定量化する方法もある。
【詳しく】 遺伝子型検査はあくまでも耐性の推定である。結果が早くわかり、再現性もよい。複数の異常が加わると解釈が難しく、耐性の推定には経験と知識が必要である。定性的で量的な感覚が掴めない。これに対し表現型検査は細菌検査の感受性検査に似てわかりやすい。時間と経費がかかる。どちらの検査も主流となったHIVを分析しているのであり、少数派のHIVは見逃している可能性が高い。
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