航空機関銃として
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/29 02:36 UTC 版)
「ヴィッカース重機関銃」の記事における「航空機関銃として」の解説
ヴィッカース重機関銃は“ヴィッカース .303インチ航空機関銃(Vickers .303 inch aircraft machine gun)”としてソッピース キャメルやスパッドXIIIなどに代表される1916年以降のイギリス及びフランスの戦闘機の標準兵装となった。この機関銃は戦闘機の機首上部にプロペラ同調装置と共に装備され、銃身周りのウォータージャケットは水を入れない空冷式に変更されて冷却用の空気を取り入れるために多数の穴が開けられている。航空機関銃型は遠隔式操作として戦闘機の機体に固定式に装備されるE型(Class E)と、旋回式銃座に装備されて射手が直接操作するF型(Class F)があり、F型は空冷式に改修されたウォータージャケットを取り外してより細身の多孔式空冷ジャケットに変更している。 第二次世界大戦前に戦闘機の機関銃が機首から主翼内部に移され、ヴィッカース重機関銃はより軽量で連射速度の速いブローニング .303 航空機関銃に交替された。 なお、第二次大戦で使用されたイギリスの数種類の爆撃機や攻撃機に搭載された旋回機銃としてヴィッカース K 機関銃(英語版)がある。ヴィッカース Kは本銃の派生型であると誤解されていることがあるが、駆動方式がガス圧利用であり給弾方式もルイス軽機関銃やDP28軽機関銃と同じ円盤型弾倉(パンマガジン)を利用するなど、全くの別物である。 大日本帝国陸海軍ではヴィッカース航空機関銃をそれぞれ「八九式固定機関銃」(陸軍)「毘式七粍七固定機銃」(海軍)としてライセンス生産し、戦闘機に搭載する固定武装として使用した。なお、両銃は同じヴィッカースE型を導入したものだが、使用弾薬が異なり、弾薬の互換性はない。 詳細は「八九式固定機関銃」および「九七式七粍七固定機銃」を参照
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