舞台・映画・テレビドラマ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/17 05:16 UTC 版)
「ヴァン・ヘルシング」の記事における「舞台・映画・テレビドラマ」の解説
1920年代にイギリスでロングランヒットを記録した舞台化においては、劇団主宰者で看板俳優であり、自ら脚本も執筆したハミルトン・ディーン(英語版)がドラキュラではなくヘルシングを演じた。これを先駆けとして舞台や映画化では、直接ドラキュラと闘う、原作と比べてもより重要なポジションを占める場合が多くなった。 1931年の初の公式な映画作品である『魔人ドラキュラ』では、ブロードウェイ版の舞台でヘルシングを演じたエドワード・ヴァン・スローンが配役された。原作同様の老教授ではあったが、直接ドラキュラと渡り合う役柄で存在感が大きく、後継作の『女ドラキュラ』で再び演じている。 1958年の映画『吸血鬼ドラキュラ』では、前年に『フランケンシュタインの逆襲』で主役のフランケンシュタイン男爵を演じて怪奇スターとなっていたピーター・カッシングが、ドラキュラと対峙し、格闘シーンもある完全な主役としてヘルシングを演じた。原作とは違う40代で痩身、シャーロック・ホームズを思わせるクールで俊敏なヘルシングであった。カッシングはこの映画の大ヒットより、新しく魅力的なヘルシング像を創造した俳優として支持され、当たり役として1974年の『ドラゴンvs7人の吸血鬼』まで5度演じた。これによりヘルシングには吸血鬼研究の権威、吸血鬼ハンターの代名詞的存在としてのイメージが定着した。 以降、映画ではローレンス・オリヴィエ、ハーバート・ロムら大物俳優がそれぞれの個性を生かしたヘルシングを演じている。1992年の『ドラキュラ』では『羊たちの沈黙』のハンニバル・レクター博士役で知られるアンソニー・ホプキンスが演じた。2004年にはヘルシングをモンスターハンターとしてタイトル・ロールとしたアメリカ映画『ヴァン・ヘルシング』が製作された。ヘルシング役はヒュー・ジャックマンであった。 2016年からSyfyで放送され、アメリカ以外ではNetflixで配信されているドラマシリーズ"Van Helsing"では、近未来を舞台にヘルシングの子孫の女性ヴァネッサ・ヴァン・ヘルシングが登場する。 2020年に公開されたNetflixとBBC One合作のドラマシリーズ『ドラキュラ伯爵』ではヘルシングを修道女として登場させ、名前もアガサ・ヴァン・ヘルシングと変更されている。アガサおよびその21世紀の子孫の科学者ゾーイがドラキュラと闘う。
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