興行体制
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/03 17:42 UTC 版)
「日本のモータースポーツ」の記事における「興行体制」の解説
興行という側面から見た場合に問題となるのが、「多くのレースシリーズにおいて、統一したレースプロモーターやディレクターが存在しない」という点である。 日本のレース興行は元々各サーキットが独自にシリーズを運営する形から始まったため、1970年代には富士スピードウェイが富士GCを中心とするスポーツカー路線を取ったのに対し、鈴鹿サーキットは全日本F2000を中心とするフォーミュラカー路線で対抗するなど、サーキット同士が対立する事態もしばしば発生した。実際1976年には、鈴鹿サーキットが富士GCで使われるのと同じスポーツカーによるレースを企画した際に富士スピードウェイが強く反発し、「鈴鹿のレースに出場したドライバーは富士GCへの参戦を禁止する」とドライバーに通達したことすらある。 サーキット同士の対立は現代では見られなくなったものの、これらの要因から、現在もスーパーフォーミュラを始めとする多くのレースでは、各サーキットが独自にレースディレクターや審判長を用意してレースを運営している。このため、異なるサーキットで同じような事故やレギュレーション違反が起こった場合に、サーキットによって処罰内容が違うといった事態が起こることがあり、チームやドライバーなどから問題視されている。レース参加者の間からは当然ながら「インシデント時の判断基準を統一して欲しい」といった要望が以前から挙がっており、実際SUPER GTでは、2005年にJAFの管轄から離脱したのをきっかけに統一したレースディレクター職を設け、2008年からは「ドライビングスタンダードオブザーバー」として服部尚貴を起用しより正確な判定の実現を目指すなどの対策を行っている。 また二輪レースは慢性的なプロモーション不足が指摘されており、地上波での中継は全くされていない。8耐は有料放送が毎年行われているが、全日本ロードレースは防犯カメラの固定映像をネット中継で流す程度に留まっている。
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