自然科学以外の側面
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/24 18:51 UTC 版)
「アイザック・ニュートン」の記事における「自然科学以外の側面」の解説
ニュートンは自然科学分野において著しい功績を残していたが、それ以外の分野にも熱心に取り組んでいた。こうした事実は、科学者たちが自分たちに都合の悪いと思われた面は隠して、都合のいい面ばかりを強調し、フィクション的ニュートン像を語り続けた結果、20世紀始めには事実がすっかり忘れ去られてしまっていた。生涯の長い期間をケンブリッジで過ごしたニュートンは、そこに「ポーツマス・コレクション」と呼ばれる数多い未発表資料を残していた。経済学者ジョン・メイナード・ケインズは1936年に一部を入手し、分析した成果もふまえ、1946年に『人間ニュートン』というタイトルの講演を行い、ニュートンを「最後の魔術師」とも「片足は中世におき片足は近代科学への途を踏んでいる」とも評した。1960年代には資料の批判的な研究が盛んになり、ニュートンが持つもうひとつの側面が鮮明になった。 「アイザック・ニュートンのオカルト研究」も参照 科学の分野で偉大な功績を挙げたニュートンではあったが、我が強く気難しくて偏屈な一面もあり、議論において意見の合わぬ者は反論の余地すら与えず叩き潰すまで論破した。講義があまりに高度で難解なため、お手上げになった学生から順に退散、誰もいなくなった教室で一人講義を続けていた。生涯で一度だけ笑ったことがあるが、それは論敵がボロを出した嘲りの笑いだったという逸話が残っている。愛猫家としても知られており、研究や実験に超人的な集中力を発揮する反面、食事には無頓着で、食べ忘れて冷え切った食事を研究所に住み着いた2匹の猫に与えていた。当時、イギリス市井の一般通念において猫は単なる街に生息する獣の一種で、愛玩で飼うなどという風習は存在せず、人の食べ物を猫の餌にするのはかなり奇異な行為であった。現在においては珍しくもないが、ニュートンの「常軌を逸した天才の所業」の中でとりわけ特別なのが、猫たちが自由に出入りできるように大きい猫用と小さい猫用の大小2つの扉、つまり「キャットフラップ」を発明するが、大きい猫も小さい猫も大きな扉から出入りする様子を見て首を傾げたとの逸話が残っている。
※この「自然科学以外の側面」の解説は、「アイザック・ニュートン」の解説の一部です。
「自然科学以外の側面」を含む「アイザック・ニュートン」の記事については、「アイザック・ニュートン」の概要を参照ください。
- 自然科学以外の側面のページへのリンク