自殺の四分類とは? わかりやすく解説

自殺の四分類

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/01/16 05:17 UTC 版)

エミール・デュルケーム」の記事における「自殺の四分類」の解説

利他的自殺(集団本位自殺) 集団価値体系絶対的な服従強いられる社会、あるいは諸個人価値体系規範自発的かつ積極的に服従しようとする社会見られる自殺形態献身自己犠牲強調される伝統的な道徳構造を持つ未開社会、さらにその延長線上にある軍隊組織見られる自殺殉死などが該当する(一般人よりも軍人のほうが自殺率高く軍隊内では工兵後方支援部隊の兵士よりも戦闘部隊兵士のほうが自殺率が高い) 利己的自殺(自己本位自殺) 過度孤独感焦燥感などにより個人集団との結びつき弱まることによって起こる自殺形態個人主義拡大伴って増大してきたものとしている。 デュルケームによればユダヤ教徒よりもカトリック教徒カトリック教徒よりもプロテスタント教徒のほうが自殺率高く農村よりも都市既婚者よりも未婚者自殺率が高いなどと言ったように個人孤立招きやすい環境において自殺率が高まるとしている。 ただし、宗教別自殺率比較は、その後の研究によって統計上の誤り証明されデュルケーム指摘するほどに大きな違いがないことが明らかになっている。 アノミー的自殺 社会的規則規制がない(もしくは少ない)状態において起こる自殺形態集団社会規範緩み、より多くの自由が獲得され結果膨れ上がる自分欲望果てしなく追求し続け実現できないこと幻滅し虚無感抱き自殺へ至るものである。つまり、無規制状態の下で自らの欲望歯止めが効かなくなり自殺してしまうもので、不況期よりも好景気のほうが欲望過度に膨張するので自殺率が高まる。 宿命的自殺 集団社会規範による拘束力が非常に強く個人欲求過度に抑圧することで起こる自殺形態(彼はこのパターンについては脚注において説明しているに過ぎないので、「3分類」という場合はこれを含めないので注意が必要)。デュルケーム自身は、この自殺類型に関して具体的な事例挙げていないが、宮島喬身分違いによって道ならぬ恋を成就できずに自殺へ至る「心中」がこれに該当するものとしている。

※この「自殺の四分類」の解説は、「エミール・デュルケーム」の解説の一部です。
「自殺の四分類」を含む「エミール・デュルケーム」の記事については、「エミール・デュルケーム」の概要を参照ください。

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