職場関係の問題
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/12 01:21 UTC 版)
学齢期に不登校だった状態がそのまま続いてひきこもりになっている人もいるが、社会人になった後、職場の人間関係(特に体育会系的な縦社会になじめない)、追い出し部屋、セクハラ、リストラ、などの要因から心をすり減らし引きこもりになった人も多い。 一度会社を辞めただけで社会との縁までもが切れてしまう背景には、人材に対して減点方式の評価を行い、リセットすることが許されない(リセットしようとすること自体が大きな減点となる)日本の社会構造がある。典型的な問題として、年金などの社会保障は年功序列賃金や終身雇用が当たり前であった時代の家庭を前提に設計されている一方、終身雇用のレースから外れるととても不利な境遇に陥るようになっている。また、学生時代を終えてから一旦でも非正規雇用で仕事をすると、正規雇用で仕事をすることが難しくなる。 池上正樹は、300社以上応募しても再就職できなかった引きこもりの人の声を紹介している。「私が感じたのは、いったん、仕事を離れると人としての価値が下がったような扱いをされることです。理想的なのは、大学を卒業してから現在まで仕事が一貫していて、転職の回数も少なくて、途中のブランクがないこと。石油やガスのパイプラインじゃないですけど、継ぎ目がちゃんとつながっていて、途中で漏れていないことなんです。ところが、いまは、事情があって継ぎ目がうまくつながらない人が多い。そういう人たちが、社会から排除されているような気がするんです。」
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