縦波
【英】: longitudinal wave
地震波のうち、実体波と呼ばれる波のなかには縦波と横波がある。地層中の一点をたたいたとき、その部分は圧縮された後、伸びて原状に戻る。この伸縮の状態が波動として伝ぱ(播)する。これを縦波と呼ぶ。これを、地層のある微小体積に着目してみれば、その部分は、疎の状態→圧縮状態→疎の状態→……という容積変化の振動をしており、その振動があらゆる方向に伝ぱする。したがって縦波の振動方向は、波の伝ぱ方向に等しい。上の意味で縦波は疎密波(compressional wave)とも呼ばれる。また、地震波のなかで縦波の伝ぱ速度が最も大きいから、受振器に最初に到達する波が縦波である。この意味で、P 波(primary wave の略)と呼ぶこともある。反射法、屈折法を問わず、地震探査で通常用いるのは縦波である。これは横波を発生させる震源の開発が困難なこと、解析が難しいことからである。なお、空中を伝わる音波は縦波の一種である。 |
縦波と横波
縦波
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/30 06:21 UTC 版)
気体や液体と同じ縦波(疎密波)は、固体の音速で最も速く、等方的で無限に広がっている十分に大きな物体で、剛性率 を G、体積弾性率を K とすると、次の通り。 c l = K + 4 3 G ρ {\displaystyle c_{l}={\sqrt {\frac {K+{\frac {4}{3}}G}{\rho }}}}
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