継続する慈善活動
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/20 05:36 UTC 版)
「カーネギー図書館」の記事における「継続する慈善活動」の解説
カーネギーは、その慈善活動を公益信託に寄託したことから、現在までその活動は継続されている。しかし、慈善信託はカーネギーの生前から、図書館の設置に関わる活動を縮小していった。今日でも活動自体は継続しており、例えば南アフリカなど一部の地域では、図書館プロジェクトが継続している。 カーネギーが資金援助を行った図書館の内、数百の建物は今では図書館としての役目を終え、博物館、地域センター、事務所、住宅などに使用されている。それでも、アメリカにある半数以上のカーネギー図書館は、建造から一世紀以上経った今日でも中低所得者層が多く住む地域などを中心に、図書館としての機能を保っている。例えば、ニューヨーク市のニューヨーク公共図書館システムでは、図書館システムを構成する39の建物のうち、31がカーネギーが出資した図書館である。同様に、ピッツバーグの公共図書館システムは、本館および18の分館がカーネギー図書館であり、「ピッツバーグ・カーネギー図書館」という名称で知られる。 1940年代後半、ニューヨーク・カーネギー財団(Carnegie Corporation of New York)は、アンドリュー・カーネギーが自治体の公共図書館や教会オルガンの設置のために行った寄贈品や助成金に関する資料のマイクロフィルム化に着手した。その後、原本は廃棄された。現在、各資料を収めたマイクロフィルムは、コロンビア大学の希少本・手稿図書館が所有するニューヨーク・カーネギー財団記録コレクションの一部として研究用に公開されている。不幸にも、各カーネギー図書館の写真や設計図のマイクロフィルム化は行われなかった。マイクロフィルム化された資料の内訳は、往復書簡、記入された申請書や質問表、新聞の切り取り、イラスト、建物の寄贈に関する文書など、多岐に渡る。イギリスでの活動に関しては、各種資料はエディンバラに収められている。 1930年代より、国立公園局の歴史的アメリカ建築調査プログラムの下、一部の図書館はその構造が綿密に計測・文書化され、写真に収められた。また、現地の歴史協会が並行してその他資料を整理した。アメリカ合衆国にあるカーネギー図書館は、今日における用途に関わらず、その多くが国家歴史登録財に指定されている。
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