第5の哨戒 1942年8月 - 10月
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「トラウト (SS-202)」の記事における「第5の哨戒 1942年8月 - 10月」の解説
8月27日、トラウトは5回目の哨戒でマーシャル諸島、カロリン諸島およびトラック方面に向かった。9月7日にトラックの南方海域に到着。9月10日、トラウトは装備されたばかりのレーダーを使って3隻の哨戒艦艇を探知。トラウトは潜航したものの、1時間半もの間、45発に及ぶ爆雷攻撃を受けた。翌日、トラウトは大型輸送船を発見したが、護衛艦に阻止されて攻撃できなかった。9月21日、トラウトはトラック南東50海里の地点で、特設捕獲網艇厚栄丸(甘糖産業汽船、863トン)に対して魚雷を3本発射。うち2本が中央部と後部に命中し、厚栄丸を撃沈した。1週間後の9月28日、トラウトは北緯07度46分 東経151度46分 / 北緯7.767度 東経151.767度 / 7.767; 151.767の地点で、駆逐艦曙と潮に護衛されてトラックに向かう空母大鷹を発見。他にも巡洋艦らしい艦艇が2隻いると考えられた。トラウトは距離1,400メートルから魚雷を5本発射し、うち1本が大鷹の右舷艦尾に命中。大鷹からは煙が噴出し、速力は14ノットから12ノットあたりに落ちた。曙と潮が爆雷を10発投下したが、トラウトは61メートルの深度に逃れて被害を受けなかった。10月3日、トラウトはトラック南水道付近に至る航路で潜航哨戒中に、零式水偵1機が飛来してくるのを発見。トラウトはすぐさま潜望鏡を下ろして深深度に逃げ込もうとした。しかし、零式水偵が投じた対潜爆弾2発がトラウトの至近で爆発し、艦を激しく揺さぶった。乗組員1名はベッドから振り落とされ、別の乗組員は腰を抜かして動けなくなった。その他の乗組員も気絶するなどをし、艦自体にも潜望鏡が2本とも破損するなど被害を受けていた。トラウトが46メートルの深度から24メートルの深度に戻した時、別の対潜爆弾が爆発したが、これはトラウトには影響を与えなかった。10月13日、トラウトは47日間の行動を終えてブリスベンに帰投。この哨戒に対して3度目の殊勲部隊章を授けられた。
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