第1部 主要信条
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/02 23:27 UTC 版)
「アウクスブルク信仰告白」の記事における「第1部 主要信条」の解説
第1条 神について神は三位一体の神であって、ニケア信条を正しいものと認める。 第2条 原罪について原罪とは人がもって生まれた「神を神とせず、悪と欲とに満ちている」ことであり、例外なく人に永遠の死をもたらす。 第3条 神のみ子についてイエス・キリストは真の神であり、真の人である。これを告白する使徒信条を正しいものと認める。 第4条 義とせられることについて信仰によって、代償なく、神の恵みによって義とされる。 第5条 教会の役務について教会の務めは福音を説き聖礼典を執行することであり、それによって聖霊が与えられる。聖霊は御心のままに、福音を聴くものに信仰を起こさせる。 第6条 新しい服従について信仰による義認が先にあって、この義は良い実と行いをもたらさずにはいられない。 第7条 教会について真の教会は信仰者の共同体であって、福音が説かれ聖礼典が正しく執行される。教会の一致にはこの2つ(福音説教と聖礼典)があれば足りる。 第8条 教会とは何か聖礼典とみ言葉の権威はキリストが設定された命令の故に存在するのであって、人の権威によるのではない。 第9条 洗礼について洗礼は救いに必要であり、洗礼によって神の恩恵が提供される。またそれ故に幼児洗礼を認める。 第10条 主の晩餐について聖餐において、み言葉の故にキリストの体と血がパンとぶどう酒という形態の下に実在し、わけあたえられる(共在説)。 第11条 懺悔について個人の赦罪宣言は諸教会内で保持されるべきであるが、懺悔においてすべての罪過を列挙することを義務としてはならない。 第12条 改悔について洗礼後罪を犯した者は悔い改める時はいつでも、罪の赦しを得る。また教会は、赦罪宣言を与えるべきである。 第13条 聖礼典の使用について聖礼典はわれらに対する神の御心であり、罪の赦しを確信させ、その信仰が加えられるように用いなければならない。 第14条 教会の職制について(全信徒は祭司の性格を持つが)教会内で公に教え、あるいは聖礼典を執行するには、教会の正規の召しを必要とする。 第15条 教会の儀式について福音に反しない限りにおいて、古くからの教会の益となる伝統は守られるべきである。 第16条 公民生活についてキリスト者は、為政者や法律に従わねばならない。ただし彼らが、罪を犯すことを命令する時は、この限りではない。 第17条 審判のためキリストが再び来り給うことについてこの世には終わりがあり、その時イエス・キリストは「生ける人と死にたる人」を審判される。 第18条 自由意志について人間は、この世に関していくらかの自由意思を有する。しかし神に関する事は理解できず、ただみ言によって聖霊を受ける時、このことが理解される。(奴隷意志論) 第19条 罪の原因について罪の原因は、悪魔の意志であって、神に背き、神の助けを拒む。 第20条 信仰と善き業について行いが人を義とするのではなく、信仰から善き行為が必然的に生じる。 第21条 聖徒崇拝について聖徒たちの信仰や善き業に倣うように聖徒を敬うべきであるが、聖徒をよび求め、助けを求めることを教えない。
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