第二部 変曲点(ポイント・オブ・インフレクション)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/28 00:10 UTC 版)
「アッチェレランド (小説)」の記事における「第二部 変曲点(ポイント・オブ・インフレクション)」の解説
演算暈(ハロー) 10数年後、マンフレッドの娘・アンバーはローティーンとなっていた。彼女は支配的な母・パメラから逃げ出すため、マンフレッドとアネットの力を借りる。2人の提案した方法は、アンバーをイエメンに設置したダミー会社所有の奴隷とすると共に、その会社を彼女自身が所有するという非合法すれすれのものであった。更に母の追跡をかわすため、アイネコの忠告を受け、アンバーは〈フランクリン集成〉の惑星外採鉱計画に加わり、木星の衛星アマルテアへと行く宇宙船に搭乗していた。一方パメラは自身がシーア派イスラムへと改宗することで娘を取り戻すことを試み、木星圏唯一の指導者(イマーム)・サデークへと嘆願を出す。しかしアンバーは木星圏に独自の司法権を持つ国家・輪(リング)帝国を打ち立てることでそれに抗した。そして宇宙人の信号が解析され、異種知性の大規模なネットワークの存在が明らかとなり、そのノードの1つを訪問する計画が立てられる。 中継器(ルーター) 3光年先の褐色矮星ヒュンダイ+4904−56を周回する異種知性のルーターを訪れるため、アンバーらはコーク缶サイズの恒星間宇宙船〈フィールド・サーカス〉に搭乗する。〈フィールド・サーカス〉は木星圏からのレーザービームを光帆で受けて推進し、搭乗員はコンピュータ上の神経シミュレーションとして存在していた。ルーターへと到着した彼らは通商代表団〈博愛商会(ワンチ)〉を名乗る異種知性グループからの接触を受ける。しかし〈博愛商会〉は予想されていた超知性とはほど遠い、新参者から搾取しようと試みる三流のスカベンジャーであり、強硬手段に出るが鎮圧される。そしてアンバーを含む一行の半数はルーターへと侵入し、ワームホール・ネットワークをくぐり抜け向こう側へと進む。 黄昏時(ナイトフォール) ルーターへと赴いた探索者達は、より悪性の異種知性によって様々な仮想空間に捕らえられていることに気付くが、アイネコの協力により自由を得る。彼らは自分たちを走らせている物理実体がマトリョーシカ・ブレインにあることを発見する。しかしその建設者の姿は既に無く、ずっと格下の知性が住み着いているだけであった。彼らは巨大なナメクジに扮する逃亡中の異種知性企業(知性を持ったネズミ講プラス419詐欺)と交渉し、ルーターを脱出することに成功する。そして帰途につく。
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