相互理解・交流
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/02/29 08:20 UTC 版)
「日本とモナコの関係」の記事における「相互理解・交流」の解説
モナコ国民にとって身近な日本文化としては、特に日本庭園が挙げられる。モナコには本格的な日本庭園として「モナコ日本庭園」が開設されており、国民に広く親しまれている。これは、モナコ公室のグレース公妃が日本文化に強い関心を持っており、モナコに日本庭園を造園したいと希望していたためである。その希望が叶わぬままグレース公妃は自動車事故で亡くなったが、レーニエ三世公は公妃を偲んで庭園の造営に着手した。日本の職人数名にモナコの現地スタッフ50名が加わり、4年がかりの工事を経て1994年に開園した。造園には7億円近い巨費が投じられ、茶室、石庭、滝なども備えた池泉廻遊式の庭園となった。なお、ヨーロッパに本格的な日本庭園が造られたのは、史上初めてである。モナコの領土はわずか2平方キロメートル程度であるが、そのうちモナコ日本庭園には8000平方メートルが割り当てられている。この広大な庭園は、ヨーロッパ最大級の日本庭園とされる。 一方、近年のモナコにおいては、日本の伝統的な文化にとどまらず、サブカルチャーなどさまざまな分野にも関心が向けられている。2010年にはグリマルディ・フォーラム(フランス語版、英語版)で「京都・東京――サムライからマンガまで」と題した日本展が開催され、日本の歴史から漫画などサブカルチャーに至るまでさまざまな日本文化が大々的に紹介された。開会式にはモナコの国家元首であるアルベール二世公の臨席を仰ぐとともに、日本からも常陸宮正仁親王や正仁親王妃華子など皇族らが列席した。 また、2011年3月11日、東北地方太平洋沖地震により東日本大震災が引き起こされると、モナコからも日本に対する支援が行われた。フランスが民間防衛部隊の派遣を決定すると、その部隊にモナコ国民も加わり、被災地での救援活動に共同で従事した。また、モナコ国内では国民から見舞の書簡などが届くとともに、モナコ・日本協会などを中心に多数のチャリティー活動が行われ、多額の義捐金が日本に贈られている。
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