症例研究
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/10 22:52 UTC 版)
NEJM誌は、A型インフルエンザウイルスの有効性についての研究を行った。2007年秋に合計1952人の被験者が登録され、試験ワクチンを受けた。インフルエンザの活動は2008年1月から4月にかけて発生し、インフルエンザの種類が循環していた。 A型(H3N2)(約90%) B型(約9%) 両タイプのインフルエンザに対する絶対的な有効性は、培養によるウイルスの分離、リアルタイムポリメラーゼ連鎖反応法によるウイルスの同定、またはその両方によって測定され、不活化ワクチンでは68%(95%信頼区間[CI]、46~81)、弱毒生ワクチンでは36%(95%CI、0~59)であった。相対的な有効性については、不活化ワクチンを投与された被験者では、弱毒生ワクチンを投与された被験者と比較して、実験室で確認されたインフルエンザの発症が50%(95%CI、20~69)減少した。被験者は健康な成人であった。A型インフルエンザウイルスに対する有効率は72%,不活化ワクチンに対する有効率は29%で、相対的な有効率は60%であった。インフルエンザワクチンは、病気を予防する効果は100%ではないが、安全性は100%に限りなく近く、病気よりもはるかに安全である[要説明]。 2004年以降、インフルエンザワクチンの有効性を検証する臨床試験が継続的されている。2005年10月と11月に2058人が接種を受けた。インフルエンザの活動性は長引いていまが、強度は低く、一般的に集団で循環していたウイルスはA型(H3N2)で、ワクチンそのものとよく似ていた。不活化ワクチンの有効性は、ウイルス同定評価項目(細胞培養によるウイルス単離またはポリメラーゼ連鎖反応による同定)で16%(95%信頼区間[CI]、-171%~70%)、一次評価項目(ウイルス単離または血清抗体価の上昇)で54%(95%CI、4%~77%)であった。これらの評価項目に対する弱毒生ワクチンの絶対有効性は、8%(95%CI、-194%~67%)および43%(95%CI、-15%~71%)であった。 血清学的評価項目を含めると,インフルエンザの発症率が低い年に不活化ワクチンで有効性が示された。インフルエンザワクチンは、特に循環型を正確に予測した内容と循環率が高い場合には、インフルエンザの発症を抑えるのに有効である。しかし、インフルエンザ様疾患の発症を抑える効果は低く、失われた労働日数への影響は中程度である。合併症への影響を評価するためのエビデンスは不十分である。
※この「症例研究」の解説は、「ワクチン有効性」の解説の一部です。
「症例研究」を含む「ワクチン有効性」の記事については、「ワクチン有効性」の概要を参照ください。
- 症例研究のページへのリンク