由布岳(大分県)
1583m 北緯33度16分56秒 東経131度23分25秒 (由布岳) (世界測地系)
概 要
由布岳は、鶴見岳の西側、由布-鶴見地溝内に位置する。由布岳の西側には、由布院温泉がある。火 山体は、主火山体(基底溶岩)、数個の溶岩ドーム及び山頂溶岩からなる(小林,1984、星住ほか,1988)。 由布岳の活動開始は、九重第1 軽石(約60ka)よりも古い。由布岳の周囲には、約6300 年前のアカホヤ 火山灰よりも新しい小規模な火砕流堆積物がいくつも分布する(草薙・宇井,1995)。
最近1万年間の火山活動
由布岳では、アカホヤ火山灰の堆積(約6300 年前)以前に池代溶岩、由布岳山頂溶岩の流出、溶岩ド ームの形成およびドームの崩壊による火砕流などが数回発生している。その後、約2200 年前に規模の 大きな噴火活動が発生した(奥野ほか,1999)。この噴火活動では、マグマの上昇により山体斜面が不安 定になって山体崩壊が発生した後に、池代溶岩ドームが生成し、北東側から西側山麓に火砕流が流下し た。その後、山頂溶岩が出現し、南麓などにも火砕流が流下した。これら一連の噴火で由布岳火山灰が 降下した。その後、断続的に山頂でのブルカノ式噴火が続き、由布岳火山灰を降らせた(藤沢,2002)。 その後有史から現在に至るまで噴火活動は起きていない。
記録に残る火山活動
<「概要」、「最近1万年間の火山活動」については日本活火山総覧(第3版)(気象庁,2005)及び最近の観測成果による。>
固有名詞の分類
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