産生機構
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「インターロイキン-2」の記事における「産生機構」の解説
T細胞の細胞膜上にはT細胞受容体(英: T Cell Receptor, TCR)が発現しているが、マクロファージ等の抗原提示細胞からの抗原提示を受けることによりIL-2を産生するシステムが稼動する。 ヘルパーT細胞においてはTCRはCD4と呼ばれる分子と複合体を形成して存在していることが知られている。さらにCD4はSrc(サーク)チロシンキナーゼファミリーに属するLckあるいはFyn(フィン)と会合している。TCRに抗原が結合すると、これらのキナーゼによりTCRのリン酸化が行われる。このリン酸化された部位に対してSyk(シック)ファミリーの分子であるZAP-70が結合する。その後、細胞膜に存在するアダプター分子LATを介してSH2ドメインを有する多くの分子を活性化する。中でもホスホリパーゼC(PLC)γは小胞体からのカルシウムイオンの放出に関与し、カルシウム依存的にカルモジュリン及びカルシニューリンの活性化が引き起こされる。カルシニューリンは転写因子 NFATの脱リン酸化を行い、核内へ移行させる。その後NFATはDNA上のIL-2プロモーターに結合し、IL-2mRNAの産生が亢進する。
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産生機構
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/02/18 06:48 UTC 版)
「スフィンゴシン-1-リン酸」の記事における「産生機構」の解説
スフィンゴシンに脂肪酸鎖が結合して糖脂質となったものがセラミドであり、スフィンゴシンはセラミドからセラミダーゼと呼ばれる酵素によって切り出されることにより産生される。S1PはスフィンゴシンがSphKによってリン酸化を受けることにより産生されることが知られている。なお、セラミドはセラミドキナーゼ(CerK)の働きによってセラミド-1-リン酸(C1P)となる。SphKにはSphK1とSphK2の2種類が存在しており、細胞に対してインターロイキン-1β(IL-1β)や血小板由来成長因子(PDGF)、血管内皮増殖因子(VEGF)、TNF-αなどの様々な刺激が加わった場合にはSphKが活性化し、S1Pの産生が促進される。S1Pは特に血小板やマクロファージ、赤血球などで多く産生される。循環血液中S1Pの大部分は血中タンパク質であるHDLなどのリポタンパク質やアルブミンと結合しており、その機能が制御されている。また、S1PはS1Pホスファターゼ(SPP)-1あるいはSPP-2による脱リン酸化反応やS1Pリアーゼを介した反応によりその活性を失い、これらの酵素は主に小胞体中に存在している。
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