COE分担課題と研究活動
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/12/19 14:44 UTC 版)
「澤本和延」の記事における「COE分担課題と研究活動」の解説
澤本らは、成体の脳に存在する幹細胞による神経細胞の産生機構を明らかにし、発生・再生医学へ貢献することを目指した研究を推進している。これまでに、エネルギー代謝特性に大きな変動が生じると考えられる低酸素状態における幹細胞・前駆細胞の動態をin vivoで解析するため、長期間生存可能なマウスの中大脳動脈閉塞モデルとcre-loxPシステムを用いた神経細胞標識法を開発し、脳室壁付近の「脳室下帯」に存在する神経幹細胞が虚血刺激によって活性化し、新生ニューロンが梗塞部位へ移動することを示した。グローバルCOEプログラムにおいては、このin vivo解析システムと様々なin vitro培養系を併用して、低酸素状態における神経幹細胞およびそこから生まれる神経細胞の動態を詳細に解析する。新たなモデル生物としてゼブラフィッシュを導入し、成魚脳内を移動する神経細胞の可視化と、遺伝学的手法による神経細胞新生の制御機構の解明に取り組む。さらに、よりヒトに近いコモンマーモセットを用いて、霊長類成体脳の脳室下帯における神経細胞新生と虚血後の再生について検討する。
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