生没年の確定とは? わかりやすく解説

生没年の確定

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/30 18:42 UTC 版)

生没年不詳」の記事における「生没年の確定」の解説

近代以前の歴史上のある人物の伝記を記す際、生没年確定する上でもっとも望ましいものは、同時代記された行政上・宗教上の記録や、同時代人日記書簡などである。 誕生年、より詳しく誕生日特定するためには、近代出生届相当する出生に関する公的な記録上げられる。たとえば、中世ヨーロッパキリスト教においては、新生児対す洗礼が行われたため、教会保存され洗礼記録によって誕生年を確定することができる。出生に関する記録残ってない場合でも、ある年代における年齢判明すれば、生年逆算できる。行政上の文書人別帳など)や死亡時の記録過去帳埋葬記録など)は有力な手がかりである。 それらの史料残されていない場合には、後世編纂された歴史書家譜伝記など記述をもとに記述されたり、断片的な記録繋ぎ合わせて活動年代推測したりする。生没年という基礎的な事実確定する上でも、伝聞者による誤伝や、なんらかの目的子孫による先祖顕彰正当化など)による家譜粉飾記載後世の創作混入を疑う必要もあり、史料批判求められる史料検討結果生没年大幅に書き換えられることもある。たとえば、北条早雲生年めぐって従来通説よりも24年繰り下がる可能性指摘されている。 近代以降社会では、出生届死亡届など個人特定する社会制度整備されるようになったまた、履歴書などの文書書き残されるようになり、著名人個人情報伝えマスメディア発達した。しかし、生前公開していた生まれ年実際生まれ年異なっていることが死後明らかにされた手塚治虫のような事例もある。

※この「生没年の確定」の解説は、「生没年不詳」の解説の一部です。
「生没年の確定」を含む「生没年不詳」の記事については、「生没年不詳」の概要を参照ください。

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