熱水噴出孔の地質化学
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/12 14:57 UTC 版)
太平洋のほぼ真ん中というロイヒの位置、および、熱水噴出システムが長期間存在していることは、微生物の生態系にとっての豊かなオアシスが育まれるのに多大な貢献をしている。広大な熱水噴出地域はロイヒの火口底や北斜面、ロイヒ山頂周囲で発見される。活発な熱水噴出口は1980年代後半に初めて見つかった。これらロイヒで見つけられる噴出口は、中央海嶺にあるものと見分けがつかないくらい良く似ている。両者の間では、構成物が類似し、違いが有ると言えば吐き出す熱水の温度ぐらいで、両者はほぼ同一と言っていいものである。ロイヒ山頂には2箇所の一番活動的な熱水フィールドがある。「ペレ火口」(Pele's Pit、以前は「ペレ噴出口」、Pele's Vents)、および、「カポ噴出口」(Kapo's Vents)である。これら2大熱水フィールドはハワイ神話に出てくる神々であるペレとその姉妹カポ(英語版)に因んで名付けられた。これらの噴出口から出てくる水は摂氏30 ℃程度しかないため、これらは「低温噴出口」であると考えられている。1996年噴火でペレ火口が形成されたことにより、この噴出口は「高温噴出口」に変わってしまっていた。1996年、噴火直後に出口の熱水を測ったところ、摂氏77 ℃を記録したのである。。 熱水噴出口水深位置備考ペレ(英:"Pele's") 1,000 m (3,281 ft) 山頂南部 1996年イベントで消滅 カポ("Kapo's") 1,280 m (4,199 ft) アッパーサウス・リフト 現在熱水の噴出を確認できず フォビドン("Forbidden") 1,160 m (3,806 ft) ペレ火口(Pele's Pit) 水温200 ℃以上 ロヒアウ("Lohiau"、ハワイ語:「遅い」) 1,173 m (3,850 ft) ペレ火口 77 ℃ パハク("Pahaku"、「岩が多い」) 1,196 m (3,924 ft) 南リフト・ゾーン 17 ℃ ウラ("Ula"、「赤い」) 1,099 m (3,606 ft) 山頂南部 Diffuse venting マクシミリアン("Maximilian") 1,249 m (4,098 ft) 山頂近くの西部中腹 Diffuse venting ナハ("Naha") 1,325 m (4,347 ft) 南リフト・ゾーン 23 ℃
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