演奏のしかた
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/07 23:25 UTC 版)
コンサーティーナの奏法は多様である。楽器を両手のあいだにはさみ、両手で蛇腹を押したり引いたりして空気の流れを作り、指でボタン鍵盤をおさえてメロディーや和音を奏でる、という基本は同じである。ただし、蛇腹の押し引きの向きや、指づかい、演奏に使う指の本数(特に小指の使用頻度)は、コンサーティーナの種類や、演奏者の好みのスタイル、演奏する音楽のジャンルごとに大きく異なる。 コンサーティーナの演奏の基本姿勢は、楽器本体を膝やふとももの上に置く座奏であるが、慣れれば、手で楽器の重みを支える立奏や歩奏も可能である。変則的な奏法も可能で、ベッドに寝たまま仰向けの姿勢で弾いたり、サーカスのピエロのように曲芸をしながら弾くこともできる。どのような姿勢で弾くかは、演奏者のポリシーや、演奏場所の状況にもよる。また、楽器の構造や音楽性から、おのずと適した演奏姿勢の傾向が決まる面もある。 楽器の外部構造の面から見ると、手のひらをバンドで楽器本体に固定して楽器をしっかり保持できるアングロ・コンサーティーナやデュエット・コンサーティーナは、立奏も比較的容易である。イングリッシュ・コンサーティーナでも、熟練者であれば、首かけ紐なしでの立奏も可能である。ただし、アングロ・コンサーティーナといえども、アイルランド音楽を演奏する場合は、蛇腹の押し弾きの切り返しを頻繁かつ機敏に行わねばならぬため、演奏者はもっぱら座奏の姿勢を取る。 座奏の基本姿勢。 ギターとの立奏。 立奏での弾き語り(ポーランド) アイルランド音楽のフィドル(バイオリン)との座奏。
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