湿度の変化
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/15 02:44 UTC 版)
地球上の各地における湿度は、各地の降水量や気温に大きな影響を受ける。降水量が多い地域は湿度が高く、気温の低下は飽和水蒸気量の低下につながるので絶対湿度は下がる。また、湿度は季節によっても大きく変化し、雨季には高くなり、乾季には低くなる。 日本では一般に夏季に湿度が高く、冬季に湿度が下がるため、材木などの含水量が低下し冬季に火事が多い。これは、夏湿冬乾である温帯湿潤気候や温帯夏雨気候、冷帯湿潤気候の地域などでも同様である。一方、夏乾冬湿である地中海性気候の地域では、冬季に湿度が上がり、夏季に湿度が低くなって山火事が多発する。乾燥による火災の目安として、実効湿度という指標が用いられる。乾燥注意報の基準には、相対湿度の日最小値である最小湿度と、実効湿度が用いられる。一日の変化は、ほぼ気温に依存し、昼間は低下し、夜間に気温が下がるにつれて湿度は上がる。気温が低下する夜間に夜露が生じたり、早朝に霧が出て日が昇ると消えるのは、このためである。 気象観測上、1日のうち最も低かった湿度の値を最小湿度として記録し、統計をとっていて、最低値は1971年1月19日に鹿児島県屋久島で、2005年4月9日に岐阜県高山市で0%が記録されている。一方、最大湿度は100%に近い値になることが珍しくなく、統計は取られていない。 また、都市化により、湿度は長期的に低下する傾向がある。東京(大手町)では、20世紀の間に年平均相対湿度が20%程度低下した。土壌などの吸湿性のある地表が少なくなった影響とみられている。
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