渋滞の悪影響
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/24 09:59 UTC 版)
渋滞は人流・物流の所要時間を増加させるため、到着時間を遅延させ、時間的損失からくる生活や産業活動・経済活動に負の影響をもたらしている。 また、渋滞は交通事故増加の原因となっている。例えば、生活道路に抜け道を目的とした車両が流入することでコミュニティ空間の安全性・快適性を損なう事例もみられる。 さらに、渋滞による車両の速度低下による無駄な燃料消費により、二酸化炭素や窒素酸化物などの物質が排気ガスとなって多く排出され、騒音などの環境悪化につながる原因となる。そして、渋滞によるストレスから些細なことでトラブルに発展し、犯罪を引き起こしている原因となることも珍しくなくなっている。 都市問題ではモータリゼーションと渋滞の悪化は相互に関連しており、渋滞によりバスやパラトランジット等の所要時間が長くなり公共交通の利便性が悪化すると人々はますます自動車やオートバイを利用するようになり渋滞を悪化させる悪循環を生じる。渋滞の発生は都市などの美観の問題として取り上げられることも多い。郊外部ではスプロール現象(自動車利用を前提とした無秩序で散発的な開発)が発生すると公共交通の導入が難しい都市構造となる。渋滞の深刻化が渋滞対策への費用の増加につながり財政負担の増大につながることもある。 年齢が若く、良心的ではなく、運転にあまり熱心でない人々は、ドライバーの退屈に苦しむ可能性が高いという実験結果が出ている。運転に熱心な人々は、運転することに集中しているため、ドライバーの退屈に苦しむ可能性が低いという実験結果が出ている。ドライバーが運転に集中すれば、他事に気を取られず、退屈に苦しむということがなくなるからだ。
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