コミュニティ空間
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/02 04:40 UTC 版)
イラン人コミュニティの集う拠点として最初に利用されたのは公園である。代表的なものに上野公園と代々木公園(原宿)があった。公園では、在日イラン人が輸入イラン製品を小さな屋台で売り、新規渡航者に仕事を斡旋する日本人・イラン人ブローカーに接触することもできた。しかし周辺住民の不満と、公園における違法テレホンカード販売などに対するメディアの否定的報道は公園での警察の介入を招くことになった。また入国管理局も不法残留者の検挙・取り締まりを定期的に公園で実施するようになる。この結果イラン人自身が公園を避けるようになった。また彼らは定期的に公園に集まるイラン人と同定されることを嫌った。こうして在日イラン人コミュニティにおける公園の重要性は失われることになったのである。 ほかにコミュニティ空間としての利用がモスクである。イラン本国同様、在日イラン人の大部分はシーア派ムスリムである。日本への渡航が始まった当初にはモスクを設立することが間に合わず、東京のイラン大使館の礼拝所を用いていた。東京都中央区日本橋小伝馬町にもモスクが設置されている。管理委員会はイラン人が多いが、他国籍人も参画している。モスクは非イスラーム的休日、特にノウルーズなどでもコミュニティの集う場所として用いられている。シーア派の日本人聖職者が婚姻・離婚手続きを執り行う組織もある。
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