コミュニティ組織そして政治
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/11 14:25 UTC 版)
「ソウル・アリンスキー」の記事における「コミュニティ組織そして政治」の解説
1930年代に、アリンスキーはシカゴ地区にて、Back of the Yardsを組織し、続いて Woodlawn地区にてIndustrial Areas Foundationを組織した。これらの組織で、国中にコミュニティを組織するためのコミュニティ・オーガナイザーを訓練した。彼は、シカゴの貧困地区にて活動を開始したが、その後は全国に活動の範囲を広げた。 1971年の著書『過激派のルール:現実的な過激派のための、実用的な手引書』(Rules for Radicals)の中で、彼は大衆を組織するに際しての考え方などをのべ、60年代の活動家たちに対して呼びかけた。第一章のはじめの段落でアリンスキーは以下のように書いている。 この本は、この世界を『今こうである』という状態から、『こうであるべき』という状態に変えたいと願う者に向けて書かれたものである。マキャベリの『君主論』は、既に「持つ者」のために、彼らがいかにその権力を保つかについて書かれている。だが『過激派のルール』は、「持たざる者」のために、いかに彼らが「持つ者」の権力を奪うかについて書かれている。 アリンスキーはいかなる政治的団体にも所属しなかった。共産党に参加しないのかと問われて彼はこう答えている。 「いついかなる時もそれはない。私はいかなる政治団体にも属したことはない。私自身が組織して団体にすら、属したことはない。私は独立した存在であることに誇りを持ちすぎている。また、哲学的には、私はどんな固定的な特定の主義やイデオロギーも自分の者として受け入れたことはない。それがキリスト教主義であろうと、マルクス主義であろうと。人生において大事なことはLearned Hand裁判官が書いたように、『自分を内部から常に苦しめる自分は本当に正しいのか?という絶え間ない疑い』である。もしも、人が、絶対的な真理に至る方法を知ったと信じ込んでしまったとするならば、その瞬間人は空虚な狂信者になり、ユーモアを失い、そして、そこで思考停止してしまう。歴史において最も大きな罪は、常にこのような宗教的、政治的、人種的な狂信者によって行われてきた。異端審問、大粛清、そしてナチスによる大虐殺まで、全てそうだ。」
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