歩車分離設計
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/08 01:22 UTC 版)
団地内および隣接する住宅地での徹底した歩車分離による歩行者空間の確保を図るため、同地区内を南北に貫く幅10mの遊歩道が、同地区内に東西250-300mおきに全部で5路線設けられている。この遊歩道はいずれも公道(市道)として登録された「歩行者専用道路」であり、他の公道と接する「交差点」においては歩行者専用道路の道路標識が設置されている。団地内だけでなく地区全体に歩行者専用道路を配置したこの設計は日本の団地としては初の試みであり、1967(昭和42)年度日本都市計画学会石川奨励賞を受賞した。 滝山地区の歩行者専用道路は、北側の新所沢街道から南側の新青梅街道までの最長約1.2kmに及んでおり、地区内を東西に貫くバス通りとの交差部分には5つの路線バス停留所(後述「バス停留所」参照)が設置され、住宅地と結ばれた設計になっている。歩行者専用道路の両側に建設される一般住宅については、門や垣根を開放的なものにして、個人住宅の庭と道路の植栽とが一体的な空間を構成するように計画された。歩行者専用道路は学校、公共施設、商業施設とも繋がり、緑の軸として機能している。少子高齢化が進む中で歩行者専用道路は高齢者や子どもにとって安全なコミュニティ空間として、現在でも重要な役割を果たしている。
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