渋滞での交通流
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/24 09:59 UTC 版)
渋滞流では、密に車両が並ぶ部分(密部)と、車頭間隔が比較的長く車両がまばらに並ぶ部分(疎部)が交互になるのが観測できる。この現象は「疎密波現象」と呼ばれる。この疎密波現象は以下の現象を持っているとされる。 疎密波は交通の進行方向(下流)とは反対(上流)方向に伝播する。 疎密波は、先頭付近では密部・疎部の差がはっきりと現れないが、上流(渋滞の後部)にさかのぼると疎密の差が明瞭となる。また、疎密波は並行する車線の間で同期する傾向がある。 疎部での速度は上限がある(例えば、都市高速道路では時速45 km程度になる)。 疎部で車両が相対的に速く走行できる時間は、ボトルネックでの交通容量が異なっても変化しない。しかし、密部で車両が遅く走行する時間は、ボトルネックでの交通容量が小さいほど長くなる傾向がある。 車間距離を狭くとればとるほど、疎密波現象は起きやすくなるので、適切な車間距離をとることは渋滞を防ぐうえで極めて重要である。 需要の超過する量が大きいほど渋滞する車列は速く延伸しやすくなり、需要の経過する時間が長いほど渋滞する車列は長くなりやすい。そして、道路の需要超過が終わってもすぐに渋滞が消滅しない。
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