浄瑠璃・歌舞伎での演技とは? わかりやすく解説

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浄瑠璃・歌舞伎での演技

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/15 13:57 UTC 版)

芦屋道満大内鑑」の記事における「浄瑠璃・歌舞伎での演技」の解説

本作テーマである「情」をどう表現すればよいかは、2代目義太夫竹本播磨少掾本人言葉を、弟子である順四軒(じゅんしけん)が書き留めた音曲口伝書』(明和8年1771年・刊)に残されている。それによれば子わかれの段、めったになき語りにあらず。一雫ずつ、涙を拭いて名残をいう心なり」とある。 さらに同書には、2代目義太夫が、子供ができたばかりの順四軒に子別れの段を語らせたところ、何もいわずにため息をつくばかりだったので、順四軒が問うたところ、「細君から、おまえが高台寺詣でた際、濡れそぼった孤児見て涙した聞いて親子の情を表現できるかと思ったが、『おもしろく聞こえて気の毒』」と語られている(「播師深切(はりまのしょうじょうしんせつ)の事」)。 5代目鶴沢燕三はこのエピソード引いて、「『この段滅多やたら泣いていけず、一言一言を涙を拭いつつ言い最後に〽思わずわっと泣く』とされています。そしてあくまで音遣い情合い徹するものだといわれています(原文ママ)」と語っている。 浄瑠璃場合は、初演太夫「風」(ふう)を尊重する文化があるため、本作においても2代目義太夫の「情」を重視した演出守られている。しかし、歌舞伎浄瑠璃ほど初演脚色拘泥しないため、それぞれの演者がかなり自由に演じている。 たとえば、同じ名跡継いだ親子でも、義太夫対す造詣の深い武智鉄二薫陶受けた2代目中村扇雀4代目坂田藤十郎)は、原作重視するように演じたに対して3代目扇雀は、曲書き愁嘆場終え退場した葛の葉突如再登場し、宙乗りを含むかなり奔放な演技披露している。

※この「浄瑠璃・歌舞伎での演技」の解説は、「芦屋道満大内鑑」の解説の一部です。
「浄瑠璃・歌舞伎での演技」を含む「芦屋道満大内鑑」の記事については、「芦屋道満大内鑑」の概要を参照ください。

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