流れ藻とは? わかりやすく解説

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ながれ‐も【流れ藻】


流れ藻

作者日下圭介

収載図書推理小説代表作選集推理小説年鑑 1990年版
出版社講談社
刊行年月1990.5

収載図書優しく埋めて
出版社新潮社
刊行年月1991.1
シリーズ名新潮文庫

収載図書ミステリー傑作選 26 明日からは、殺人者
出版社講談社
刊行年月1994.4
シリーズ名講談社文庫


流れ藻

作者諸井

収載図書父に似た
出版社チクマ秀版社
刊行年月1996.8


流れ藻

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/26 02:28 UTC 版)

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サルガッソー海の流れ藻

流れ藻(ながれも、drifting algae, drifting seaweeds)とは、海面に浮遊している種々な藻類の総称である。

各海域における流れ藻

世界的には大西洋サルガッソー海 (Sargasso Sea) の流れ藻が有名であるが、この流れ藻もホンダワラ属の Sargassum natansSargassum fluitans である。両種とも浮遊した状態で繁殖する生活史を繰り返している。また、ベルギーではホンダワラ属の Sargassum muticumヒバマタ目の Ascophyllum nodosum とヒバマタ科の Fucus vesiculosus の流れ藻が確認されている。アイスランドでは同じくヒバマタ目の A. nodosum とヒバマタ科の F. vesiculosus が、カリフォルニア州沿岸ではジャイアントケルプ (Macrocytis pyrifera) が流れ藻となっている。

日本では初夏の沿岸水域で普通に見られ、日本周辺ではホンダワラ属およびそれに近縁の属の植物が流れ藻の大部分を占めている。これは浅海域の岩礁上に分布しているホンダワラ属の海藻が、流れによって基質から引き剥がされ、沖合域に流されたものである。もっとも、この類は多年生または一年生であり、根状の付着部位から再び芽を出す。それより上の部分が切り離されるのは生活史上の普通な現象でもある。

吉田(1963)[1]によると、日本各地の流れ藻の構成種は12属40種にものぼるが、流れ藻の主体はホンダワラ属およびその類縁の海藻であり、その他のものは種類数においても量的においても極めて少ない。

生物群集における意味

海面にかたまって漂う流れ藻には大洋性の魚類稚魚や、ヨコエビワレカラなどの端脚類といった小型の節足動物などが集まる。また、流れ藻はブリアジなどの重要水産資源の稚仔魚が随伴したり、サンマなどのダツ目魚類が産卵基質にしたりと水産上、重要な役割を果たしている。これはある意味で、隠れるものの少ない海洋水面近くにおける一種のシェルターの役割を果たす。さらにハナオコゼなどそれに住み着いて生活するものもある。このように流れ藻は沿岸ー沖合、および沖合ー沖合での生物の移動に関係する媒体となっている。

幼魚が流れ藻につく理由には次のような理由が挙げられる。

食餌
流れ藻の周囲にはエサとなるプランクトンが多い[2]
産卵
流れ藻に卵を産み付ける魚種が多い[2]
シェルター
流れ藻に隠れて外敵から身を守る[2]
移動
泳ぐ力の弱い魚類が遠くに移動する手段[2]

しかし、近年の日本沿岸では開発埋め立てなどが進み、流れ藻のもととなるガラモ場が減少している[3]。また、世界的な海水温上昇の影響で藻場の構成種が変化し[4]、原因不明の磯焼け現象が増加していることが報告されている[5]

脚注

  1. ^ 吉田忠生 (1963) 流れ藻の分布と移動に関する研究. 東北海区水産研究所 23: 141-186
  2. ^ a b c d 「とやまと自然」通巻48号(津田武美「富山湾の冬」) 富山市科学博物館、2019年10月24日閲覧。
  3. ^ 寺脇利信, 新井章吾, 敷田麻実 (2002) 藻場回復 20世紀初頭の藻学の現状 日本藻類学会50周年記念出版: 89-91
  4. ^ 国立環境研究所 (2003) 地球温暖化の市民生活への影響調査 成果報告書(中間とりまとめ): 151pp
  5. ^ 寺脇利信, 新井章吾, 敷田麻実 (2002) 藻場回復 20世紀初頭の藻学の現状 日本藻類学会50周年記念出版: 89-91

流れ藻(ながれも、英: drifting seaweed, floating seaweed)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/13 06:02 UTC 版)

魚類用語」の記事における「流れ藻(ながれも、英: drifting seaweed, floating seaweed)」の解説

褐藻類ホンダワラなどの大型海藻岩場から離れたり本体からちぎれて海中出て浮遊したもの。産卵場や幼魚育成場となる。生息地としての意味を持ち一つ生態系構成されている。ツバメウオなどは流れ藻に産卵するサルガッソ海ではホンダワラが浮漂したまま繁殖続けており、そこに生活するのに適応した形態魚類甲殻類分化している。

※この「流れ藻(ながれも、英: drifting seaweed, floating seaweed)」の解説は、「魚類用語」の解説の一部です。
「流れ藻(ながれも、英: drifting seaweed, floating seaweed)」を含む「魚類用語」の記事については、「魚類用語」の概要を参照ください。

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