派生・転義
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/22 16:15 UTC 版)
「帯(おび、タイ)」という日本語は、多種多様な派生語と転義語を持つ。 束ねなければまとまりのつかない物を帯状に巻いて封印する「帯封(おびふう)」(■右列の画像を参照)や、外装する形で本・レコード・CDなどに巻かれる「帯(おび)」(■右列の画像を参照)、特定の長さをもつ一本の帯状のグラフの上に数値データを表して割合を示す「帯グラフ(おびグラフ)」(■右列の画像を参照)、ウェブデザインにおける「見出し帯(みだしおび)」などは、衣服の帯の直喩である。 また、物理的形状から敷衍して、「時間帯(じかんたい)」「時刻帯(じこくたい)」「深夜帯(しんやたい)」、「帯域(たいいき)」、「価格帯(かかくたい)」など、幅を持った事物・概念にも転用される。テレビやラジオ等の放送において安定した放送枠内で高い継続性をもつ番組を指して使われる「帯番組(おびばんぐみ)」、それがドラマであった場合の「帯ドラマ(おびドラマ)」、テレビ・ラジオ等のゴールデンタイム(プライムタイム)を帯になぞらえた「G帯(ジーたい)」などといった語も挙げることができる。 日本語の「衣帯(いたい)」は多義語であるが、中国語由来の「衣帯」は「帯」を意味し、これを川や海と関連付けた「一衣帯水(いちいたいすい)」は「一本の帯のように幅の狭い一筋の川や海」を意味すると共に、そのように何かで分断されていながら隣り合っていて関係の深いことをも意味する四字熟語である。語構成は[〈一 - 衣帯〉- 水 ]で、「一本の帯」と「川」や「水域」を意味する「水」との合成語。出典は『南史 陳後主紀』など。 中国語以外の外国語を音写もしくは漢訳した要素のある日本語としては、「帯スペクトル(読み:たいスペクトル、別名:ベルトスペクトル)」と「電子帯スペクトル(でんしたいスペクトル)」、「吸収帯(読み:きゅうしゅうたい、別名:吸収バンド)」、「メビウスの帯(読み:メビウスのおび、別名:メビウスの輪)」(■左列の画像を参照)、「ビーナスの帯(読み:ビーナスのおび、別名:ビーナスベルト)」、カイパーベルト「カイパー帯(読み:カイパーたい、別名:カイパーベルト)」、「帯状疱疹(たいじょうほうしん)」などがある。
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