波留麻和解とは? わかりやすく解説

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ハルマわげ【波留麻和解】

読み方:はるまわげ

日本最初蘭和辞典ハルマ辞典和訳稲村三伯石井庄助宇田川玄随らの協力得て完成寛政8年(1796)刊。江戸ハルマ。→道富波留麻(ドウーフハルマ)


波留麻和解

読み方:ハルマワゲ(harumawage)

最初辞書


波留麻和解

読み方:ハルマワゲ(harumawage)

分野 仏仏辞典

年代 江戸後期

作者 稲村三伯〔ほか編〕


ハルマ和解

(波留麻和解 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/09 07:47 UTC 版)

ハルマ和解』(ハルマわげ、波留麻和解[1]または法留麻和解[2])は、日本最初の辞典[1]江戸時代寛政8年(1796年)、蘭学者稲村三伯宇田川玄随、岡田甫説らによって編纂された[1]ドゥーフ・ハルマと区別して江戸ハルマ(えどハルマ)とも[1]

概要

蘭学の勃興により、蘭和辞典が求められた。長崎通詞の西善三郎はピエール・マーリン(Pierre Marin)による『蘭仏・仏蘭大辞典』をもとに蘭日辞典編纂に着手したが、編纂作業中に死去し、未完成に終わった[3]。膨大なオランダ語の単語をABC順に並べる作業に、多大な労力が必要だったのである。

次に大槻玄沢門下の稲村三伯が蘭和辞典の編纂活動を開始した[2]。稲村三伯は、長崎通詞の石井恒右衛門を紹介され、オランダ人フランソワ・ハルマオランダ語版の『蘭辞書』(1729年)の日本語訳を作る要領で蘭日辞典編纂に取り組んだ[2]。この事で膨大なオランダ語の単語をABC順に並べる手間が、そっくり回避できたのである。稲村三伯の他、同じ大槻玄沢門下の宇田川玄随宇田川玄真、岡田甫説が参加した[4]

編纂事業は寛政8年(1796年)に終わり、『ハルマ和解(波留麻和解)』として完成を見た[4]。その後、寛政10年(1798年)から寛政11年(1799年)にかけて刊行された。刊行部数は30[4]

刊行にあたって、オランダ語部分は活版印刷が行われ、日本語部分は毛筆による縦書きで書写した[4]

従来は道教において用いられてきた「自然」という言葉を現在の意味で初めて用いるなど、西洋文明と近代文明受容の過程において日本語自体、ひいては日本人の意識を変える原動力となったと評される[5]

稲村三伯の弟子の藤林普山は『ハルマ和解』の収録語から約3万語を選び、文化7年(1810年)に簡略版『訳鍵(やくけん)』を刊行した[6]

関連項目

脚注

  1. ^ a b c d "ハルマ和解". 百科事典マイペディア. コトバンクより2024年3月9日閲覧
  2. ^ a b c 片桐, 一男. "ハルマ和解". 改訂新版 世界大百科事典. コトバンクより2024年3月9日閲覧
  3. ^ "西善三郎". デジタル版 日本人名大辞典+Plus. コトバンクより2024年3月9日閲覧
  4. ^ a b c d "ハルマ和解". 山川 日本史小辞典 改訂新版. コトバンクより2024年3月9日閲覧
  5. ^ 江戸ハルマ早稲田大学図書館
  6. ^ 『訳鍵』〈三瀬諸淵朱書本〉 - 文化遺産オンライン文化庁

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