水素エネルギーに関する意見
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/15 16:16 UTC 版)
「水素燃料」の記事における「水素エネルギーに関する意見」の解説
エネルギーとして質量あたりの密度は、ガソリンの3倍、石油や液化天然ガス (LNG) と比べても非常に大きい 質量あたりのエネルギー密度は確かに大きいが、その状態で保管する事は困難で極低温に保つか高圧タンクに貯蔵する必要があり、それらの体積、重量、低温化、高圧化に要するエネルギーを考慮すると経済的とはいえないという意見がある。 しかし、燃料電池はエネルギー効率がガソリン車に比べて高く、エネルギー密度が高いため、ガソリン車よりも経済的とする意見もある。 燃料等としての水素を常温常圧で運搬や貯蔵をする手段としては,現在、触媒を用いてトルエンと水素の化学反応を起こしてメチルシクロヘキサン(MCH)に転換し,再び触媒による化学反応で元のトルエンと水素に分解して水素を利用する(トルエンは回収する)方法が提案されている。 水素は燃焼しても地球温暖化の原因となる二酸化炭素をまったく排出しない、究極のクリーンエネルギーである 水素単体を燃焼させた場合には二酸化炭素を排出しないが、風力発電や水力発電等で水を電気分解したり、超高温原子炉のような二酸化炭素を排出しない高温熱源による熱化学水素製造を行わない限りは、製造工程で化石燃料を消費するので二酸化炭素が発生する。また、水素の運搬、保存には低温化、高圧化等に他のにエネルギーを消費するという意見がある。酸化剤として純酸素を用いるロケットエンジン以外は窒素と酸素の混合物である空気を用いて燃焼させる以上、窒素酸化物の排出は避けられない。 しかし、この意見への反対意見として、排気に含まれる硫黄酸化物等の環境負荷物質(上記窒素酸化物を除く)を一切出さないこと。特に、火力発電以外、特に原子力発電、風力発電、水力発電などで補った分のエネルギーだけ、二酸化炭素や環境負荷物質が少なくなることがあげられる。また、送電や変圧時のロスを考えると、電気自動車などとコストは変わらないという意見も存在する。
※この「水素エネルギーに関する意見」の解説は、「水素燃料」の解説の一部です。
「水素エネルギーに関する意見」を含む「水素燃料」の記事については、「水素燃料」の概要を参照ください。
- 水素エネルギーに関する意見のページへのリンク