水素イオンと水素化物イオン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/05 04:19 UTC 版)
水素のイオンには、陽イオンである水素イオン(hydron、ヒドロンまたはハイドロン)と、陰イオンの水素化物イオン(hydride、ヒドリドまたはハイドライド)とが存在する。1H+はプロトン(陽子)そのものであるが、一般に水素は同位体混合物なので、水素の陽イオンに対する呼称としてはヒドロンが正確である(すなわちヒドロンは H+、D+、T+の総称である)。しかし、化学の領域において単に「プロトン」と呼ぶ際は水素イオンを指し示していると考えて差し支えはない。 水素イオンの濃度[H+]は酸性度を定量的に表す指標として用いられ、mol/L(モル毎リットル)単位で表した水素イオンの濃度の数値の対数に負号をつけた値を水素イオン指数(pH)で表す。水中の[H+]濃度は1から10−14mol/L程度の広い範囲を取り、pHでは0 – 14 程度となる。常温で中性の水には約10−7mol/Lの水素イオンが存在し、pHは約7となる。
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