民間の豪商・富豪
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/03 08:31 UTC 版)
邵方(中国語版)(邵大侠)(演:楊和平) 明の歴史上有名な、揚州、丹陽の大富豪。裏社会のドン。本名は邵方だが、作中では専ら「邵大侠」と呼ばれている。高拱の協力者であり、隆慶年間初期には、高拱の内閣首輔就任を陰で大いに助けた。物語の序盤に登場し、宰相・高拱の密命を受け、広西に赴き、足手纏いとなりうる愚か者・李延(※高拱の門下生、前任の両広総督)を、口封じのために抹殺。 その後暫く出番がなくなるが、物語の中盤になって再登場。さて、李偉・李高親子は、北方防衛の兵士団の冬の衣替えを契機に、商売をして一儲けしようと企んでおり、揚州の豪商・邵大侠に綿製防寒着の発注を依頼。本来、20万人の兵士に対し、20万両分の予算(※つまり兵士1人分の綿製防寒着は1両の費用)が割り当てられていたのだが、強欲な李偉・李高親子は、予算を5万両にまでケチり、浮いた(ピンハネした)お金15万両を自分たちの儲けにしようと画策していた。邵大侠は、あまりにも無理な発注依頼に困惑するが、皇帝の外戚の要求とあっては断るわけにはいかない。そこでまず邵大侠は、美人計で両淮塩運司巡塩御使・胡自皋を篭絡し、塩の専売権の一部を得ることに成功。結果として20万両の費用を見繕うことができたが、実際は、獲得した20万両全てを綿製防寒着の製造にはつぎ込まず、大半の金を自分の懐に入れて、綿製防寒着は適当な粗悪品で納期に間に合わせた。しかし、粗悪な綿製防寒着だけあって、防寒性能も当然低く、極寒の真冬にもなると、寒さに耐えられなくなった北方の兵士たちが相次いで凍死。その死者数は19人にも及んだ。戚継光からの報告を受けた張居正・万暦帝・李太后らは、事態を非常に重く受け止め、一連の事件の当事者であった邵大侠・胡自皋を捕縛。特に、事件の最大の加害者である邵大侠は、重罪を免れず、張居正の命を受けた王篆によって、ギロチンで処刑された。 郝一標(演:安瑞雲) 北京の豪商。北京一の大富豪。絹織物の店「七彩霞」の主人。張居正が胡椒・蘇木(漢方薬)による在京官員の給与現物支給を行った際は、快くこの政策に協力し、官員たちが処理に困っていた胡椒・蘇木(漢方薬)を積極的に買い取った。 漆先安(演:趙恩全) 荊州の富豪。絹織物の商いをしており、収賄不正・税逃れで私腹をたんまりと肥やしていたが、荊州巡税御史・金学曾にこれを見破られ、窮地に追い込まれた。その後保身のために、金学曾に対して、荊州知府・趙謙の巨額収賄の事実を密告し、彼を道連れにしようと目論んだ。
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