民主化の進展
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/28 03:31 UTC 版)
スペイン内戦における人民戦線政府に対する勝利以降、第二次世界大戦を経て長年の間スペインの指導者として君臨し軍事独裁体制を敷いていたフランシスコ・フランコ総統兼首相が1975年11月に死去し、その後フランコの遺志を受けてフアン・カルロス1世国王によって王政復古が成し遂げられた。 その後フアン・カルロス1世は、フランコの軍事独裁体制を受け継がずに政治の民主化を推し進め、急速に西欧型の議会制民主主義および立憲君主制体制への転換を図った。この様な状況を受けて、フランコ時代末期の1974年1月から首相を務めたカルロス・アリアス・ナバーロが1976年7月に退陣し、国民運動事務局長のアドルフォ・スアレスが首相となった。 スアレス政権下においてスペインの民主化は加速度が増し、1977年6月に総選挙を実施し、スアレス率いる国民運動をはじめとする十数政党の連合として誕生した民主中道連合単独の政権が誕生した。この選挙に先立つ同年4月には議会が新憲法を承認し、共産党を合法化するなど正式に民主主義体制へ移行した。この様な議会制民主主義及び立憲君主制への速やかな移行は、その順調さから「スペインの奇跡」と呼ばれた。
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