段階と周期
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/06 15:00 UTC 版)
マスターズとジョンソンは1960年代初頭に女性382人と男性312人の観察に基づき性的反応周期の先駆的な研究を行った。生殖器へと血液が急速に流れ込むにつれ興奮が起こる興奮期に始まり、生殖器が完全に興奮した状態が継続する高原期に達し、オーガズム(絶頂期)へと至り、最後には血液が生殖器から離れる後退期を迎えるという周期(サイクル)を示した。 1970年代には、ヘレン・シンガー・カプラン(英語版)がこの周期に性欲を付け加え、性欲が性的興奮に先行するのであると主張した。カプランは、不安、防衛、意思疎通の失敗といった感情が性欲を妨げ、従ってオーガズムも妨げることがあることを指摘している。 1980年代後半以降、ローズマリー・バッソンは線形的な進行と大雑把に捉えられていたものにより循環的な代替案を提案している。バッソンのモデルでは性欲が興奮とオーガズムの源となり、今度は逆にオーガズム周期の他の部分から供給を受けるのである。オーガズムは性的経験の頂点なのではなく周期の単なる1つの点にしかすぎず、人間はどの段階においても性的な充足を覚え得るのであるとバッソンは述べ、全ての性的活動の最終目的・地点として絶頂に当てられてきた焦点を緩和している。
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