段階4: チオール開裂
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/29 07:39 UTC 版)
前3つは比較的安定なC-C結合を不安定化させるための反応である。最後はβ-ケトアシルCoAチオラーゼ (3-ketoacyl-CoA thiolase;チオラーゼ、β-ケトチオラーゼ、アセチルCoA-アセチルトランスフェラーゼなどとも) の触媒する反応により、β-ケトアシルCoAと補酵素Aがチオール開裂 (thiolysis) を起こし、2炭素分短くなった脂肪酸アシルCoAとアセチルCoAが生成する。補酵素Aのチオール基 (-SH) がβ-ケトアシルCoAのカルボニル炭素を求核的に攻撃することでα-β炭素間が開裂する。 炭素鎖が短くなった脂肪酸アシルCoAは次のβ酸化の第1段階の基質となり、脂肪酸アシル鎖の部分がすべてアセチルCoA (またはプロピニルCoA)に酸化されるまで反応は繰り返される。先ほど例に出したパルミチン酸では全体の反応式は次のように表せる。 パルミトイルCoA + 7CoA + 7FAD + 7NAD+ + 7H2O ⟶ {\displaystyle \longrightarrow } 8アセチルCoA + 7FADH2 + 7NADH + 7H+
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