死刑執行の背景および波紋
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/08 22:09 UTC 版)
鳩山邦夫・法務大臣が死刑執行命令書に署名し、東京拘置所にて2008年6月17日(火)午前に宮﨑への死刑を執行。45歳没。精神鑑定は継続中であった。過去10年間における死刑確定から死刑執行までの平均期間は約8年間。死刑確定から比較的早く2年4ヶ月後に死刑執行される。 鳩山は法務大臣退任後の2010年末、民放テレビのインタビューで「(宮﨑勤の事件は)もっとも凶悪な事犯の一つだと思うから、死刑執行すべきと思うが検討しろ」と、自身が執行手続きを指示したと述べた。 2008年6月8日の秋葉原無差別殺傷事件が影響を及ぼした可能性も指摘されていたが、ジャーナリストの上杉隆は宮﨑勤死刑執行は秋葉原事件とは関係ないとしている。鳩山は同年3月に執行命令をすでに出しており、秋葉原事件と関連があるとするには矛盾がある。アムネスティ・インターナショナル日本や、死刑廃止を推進する議員連盟など人権団体が同日、相次いで抗議を表明した。 日本弁護士連合会は宮崎誠会長名で「半年あまりで13人の大量の死刑執行が行われた。政府に対し、死刑制度の存廃を含む抜本的な検討と見直しを行うまでの一定期間、執行を停止するよう重ねて強く要請する」との声明を出した。宮﨑の国選弁護人を務めた田鎖麻衣子弁護士は同日、「数か月前から再審請求の準備を進めていた。こうした事情を知りながら、死刑を執行したことに強く抗議する」との声明を発表した。5月末には鳩山邦夫法相に死刑を執行しないよう文書にて要請していたという。
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