死亡率と平均寿命
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/14 00:36 UTC 版)
「沖縄県の人口統計」の記事における「死亡率と平均寿命」の解説
高齢者の少ない県ほど、単に死亡数を人口で割った粗死亡率は低くなる傾向にあるため、年齢構成の異なる都道府県と一律に比較できるように、年齢調整死亡率が用いられている。2010年度における沖縄県の粗死亡率は、人口10万人当たり男性は797.4人(全国1,029.2人)、女性は671.5人(全国869.2人)であるのに対し、年齢調整死亡率は人口10万人当たり男性547.3人(全国544.3人)、女性267.0人(全国274.9人)で、特に2000年の男性15歳から50歳までの年齢調整死亡率が全国高位3位以内という結果となった。1995年までは男女ともに年齢調整死亡率は全国でも低位5位以内に位置していたが、それ以降から男性は全国平均並、女性は全国平均へと近づきつつある。 『都道府県別生命表』は、国勢調査の結果を基に5年ごとに作成される。沖縄県の女性の平均寿命は1975年の統計以来、2005年まで全国1位の高さを維持していたが、『平成22年 都道府県別生命表』によると女性は初めて1位から3位へ順位を下げた。また男性は1995年の全国4位から、2000年には26位、そして2010年は30位に下落した。前回の2005年調査の平均寿命から比較すると、男性0.76歳増加(全国32位)、女性は0.14歳増加と全国で2番目に低い結果となった。沖縄県によると青年・中年男女ともに生活習慣病を原因とする死亡率が全国平均より高い点を指摘している。厚生労働省によると、女性の順位が下がった要因として挙げられるのは、他の都道府県と比較して、脳血管疾患やがん、または自殺による死亡率の改善が目立っていないと述べている。沖縄県内の医療分野専門の大学教授らは、アルコールの過剰摂取と喫煙による影響、また中年者の食の欧米化による肥満やそれに伴う糖尿病患者が増加し、沖縄の伝統的な生活様式を見直すべきだと指摘されている。
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