正規盤業者の対応
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/02 16:28 UTC 版)
「パブリックドメインDVD」の記事における「正規盤業者の対応」の解説
合法な製品であるため、一部を除き表立った動きはしていない。ただし、公式サイトなどにおいて正規盤である旨を強調した告知がなされたり、映像特典を充実させるなど、製品の差別化を図っている。あるいは保護期間を延長するように働きかけるといった行動が見られる。近年は600円台などより低価格な正規盤製品も見受けられる。 「ローマの休日」「シェーン」など、1953年に発表された映画作品については、2004年1月1日に施行された改正著作権法の解釈を巡って、2003年12月31日をもって保護期間が満了したので以後は自由に使用してよいとする見解と、保護期間は2023年12月31日まで延長されるとする見解が対立している。「シェーン」については2007年12月18日に最高裁で著作権保護期間終了の確定判決が下りた。→1953年問題 また、日本では裁判以前から会社の権利の問題で「シェーン」の正規盤DVDは販売されていない。 また、黒澤明監督作品のうち、1952年(昭和27年)以前に公開された作品についても、「黒澤明個人」の著作か「映画会社」の著作かによって、「既に保護期間が満了していて、以後は自由に使用してよい」とする見解と、「保護期間は2036年12月31日(監督の没後38年、公開当時の法律による)まで」とする見解が対立している。2007年9月14日(松竹製作分は2008年1月28日)に東京地裁で原告勝訴の判決が下り、2009年10月8日に最高裁で原告勝訴が確定した。チャーリー・チャップリン作品でも同様に監督が製作、脚本、編集等を兼務して強い権限をもって製作しており、「映画会社」だけでなく「チャップリン個人の著作物」とされ、2008年2月にDVD販売差し止めの判決が下されている。 なお、正規盤の中には自社所蔵のマスターフイルムを元に、デジタルリマスター、ダスト&スクラッチリダクションなどのデジタル処理を時間と手間をかけて施し、画質を向上させることにより、他社から発売の廉価盤との差別化を図るものもある。
※この「正規盤業者の対応」の解説は、「パブリックドメインDVD」の解説の一部です。
「正規盤業者の対応」を含む「パブリックドメインDVD」の記事については、「パブリックドメインDVD」の概要を参照ください。
- 正規盤業者の対応のページへのリンク