機内事故
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/31 02:37 UTC 版)
「カンタス航空30便機体破損事故」の記事における「機内事故」の解説
当日は2008年7月25日香港時間9:00(1:00 UTC )過ぎに香港を離陸した。その後10:17(2:17 UTC )頃、乗客と乗員にも聞こえるような大きな音がした。機体外壁に穴が空き、キャビンには急減圧が発生した。この緊急事態により、航空機の床と天井の一部を破損した。機内には酸素マスクが降下し騒音が生じたが、乗客が大きなパニックに陥ることはなかった。問題が発生した時点で機体は高度29,000フィート付近を飛行していたが、乗客が酸素マスクなしで十分に呼吸できるよう、パイロットは10:24 HKT(02:24 UTC)までに高度10,000フィートまで降下を行った。 事故後の調査によると4人の乗客が「緊急用の酸素マスクが展開しなかった」と証言しているほか、一部の乗客が使ったマスクのストラップも弱くなっていた。酸素マスクが使えなかった乗客には飛行機が呼吸可能な高度へ降下するまで、十分な酸素が供給されない状態であった。オーストラリア運輸安全局は調査のため、酸素マスクの不具合を報告した乗客への聞き取り調査を行った。 胴体の穴はおおよそ逆T字型の形状で、最大幅2.1メートル、高さ約1.52メートル、右翼のすぐ手前で、客室の床下付近に位置していた。翼と胴体のフェアリングが欠落しており、搭載されていた貨物パレットが露出した状態であった。 ただし、フォワーダーが積荷目録と荷物を照合したところ、酸素シリンダー付近の設備以外、貨物や手荷物の損傷はなかった。 事故による怪我人はいなかったが、数人の乗客が飛行機を降りるときに吐き気を訴えた。
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