樺太経由で国後島へ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/18 05:36 UTC 版)
現在の国後島のメンデレーエフ空港(Аэропорт Менделеево)にアクセスする定期公共交通は、ロシアが実効支配する樺太を拠点に運航されている。ユジノサハリンスク空港からはサハリン航空のプロペラ機が週4便(月、木、土、日、いずれも午後発)、メンデレーエフ空港へ就航している。しかし、有視界飛行であるため、霧がかかりやすい夏季は欠航になりやすい。滑走路や空港設備が整備不良のため安全基準を満たしておらず、安全のため運航を見合わせているとの情報もある。 また、コルサコフ(大泊)港からは、サハリンクリル海運の貨客船「イゴール・ファルフトディノフ」号が週2便出発している。この船は、月曜日にコルサコフを出帆、火曜日に択捉島、水曜日に色丹島ならびに国後島に寄港、木曜日にコルサコフ帰着、金曜日にコルサコフ発、土曜日に国後島と色丹島、日曜日に択捉島に寄港、月曜日にコルサコフに戻るというスケジュールで、3月〜12月まで運航される。(2017年)現在、州政府が2隻体制を採っているが、1隻はエンジン故障のため復帰の目途はたっていない。今後、輸送力を強化するために、2隻の追加配備が検討されている。 一般の日本人・外国人が国後島を訪問するには、ロシアのビザでまず稚内または新千歳、あるいは成田などから(もしくはソウル経由で)樺太に渡り、ユジノサハリンスク(豊原)にて国後島への通行許可証を取得後、樺太から空路または海路でアクセスすることになる。この方法は、国後島におけるロシアの主権に服する行為であるとして、内閣が1989年(平成元年)以降自粛を要請しているが、この自粛要請に法的強制力は無い。 その一方、ロシア側では国後島への旅行に人気がある。
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