森春濤とは? わかりやすく解説

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もり‐しゅんとう〔‐シユンタウ〕【森春濤】

読み方:もりしゅんとう

1819〜1889]江戸末期明治初期漢詩人尾張の人。南(かいなん)の父。名は直。字(あざな)は希黄。漢詩清新な詩風唱えた。著「春濤詩鈔」。


森春濤

読み方もり しゅんとう

漢詩人尾張生。名は直、字は希黄、通称は浩甫、別号方天・古愚等。漢詩人森槐南は子。漢学鷲津益斎に、詩を梁川星巌に学ぶ。名古屋三軒吟社を、東京茉莉吟社をおこし、漢詩雑誌「新文詩」を創刊詞華集東京才人絶句』を刊行した巌谷一六日下部鳴鶴らと親しみ明治詩壇大家となる。明治22年(1889)歿、71才。

森春濤

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/05/10 15:47 UTC 版)

森春濤肖像

森 春濤(もり しゅんとう、文政2年4月2日1819年4月25日) - 明治22年(1889年11月21日)は、江戸幕末期より明治初期にかけての漢詩人。名は魯直[1]、字は希黄[1]、通称は浩甫、号は春濤、方天、古愚。幼名は泰一郎、元雄、春道。漢詩人・森槐南の父。

生涯

尾張一の宮(現愛知県一宮市)の医者・森一鳥の子として生まれる。代々医者の家柄であったので、父は春濤も医師とするべく、眼科医として有名だった親戚の中川氏に預ける。ところが春濤は医学を顧みず、浄瑠璃本を耽読し、根負けした養家に『幼学詩韻』という書物を与えられることによって作詩の才能が開かれた。

17歳の時に尾張国丹羽村の鷲津益斎に入門し、後の大沼枕山と出会い互いに切磋琢磨し、双璧と称せられる。1835年に故郷に帰り詩作に励む。1850年に京都に行き、梁川星巌の門下となる[1]1842年に江戸に遊歴し、大沼枕山と旧交を温め、小野湖山遠山雲如・鈴木松塘・釈梅痴の諸家と相知る。

1862年から名古屋福井越後などを転々とし、1874年に東京へ移住、その翌年に下谷摩利支天横町(現東京都台東区上野4丁目)に居を構える。仲御徒町に下谷吟社を開いていた大沼枕山にならって、春濤は茉莉吟社を結成し[1]、その年の7月から『新文詩』という月刊誌を発行[1]。同誌は諸名家の詩文を掲載して、1883年まで継続した。

1874年9月、鍋島閑叟山内容堂松平春嶽の諸侯をはじめとして、明治漢詩壇を代表する166人の詩を網羅した詩集『東京才人絶句』を編纂し、大いに世に迎えられた。1877年から清朝の詩(張船山・陳碧城・郭頻伽)を集めて発行し、紹介に努める。

門下として丹羽花南・奥田香雨・永坂石埭・神波即山・徳山樗堂・杉山三郊・橋本蓉塘・岩渓裳川・永井三橋などが数えられる。

胃癌マラリアにより死去[2]。享年71。谷中の経王寺東京都荒川区西日暮里)に葬られた。

詩集

  • 『蘆花漁笛集』・『海門釣庵集』・『人日草堂集』・『松雨莊人集』・『閏在正月集』・『千嵓萬壑集』・『九十九橋集』・『港雲楼雨集』・『桃花流水集』・『敗柳残荷集』
  • 『雲漢霓裳集』・『江山有待集』・『千里帰来集』・『遊仙集』
  • 『春濤詩鈔』(1912年、文会堂書店)

脚注

  1. ^ a b c d e 森春濤”. 春日井市公式ホームページ. 2022年8月20日閲覧。
  2. ^ 服部敏良『事典有名人の死亡診断 近代編』(吉川弘文館、2010年)321頁

参考文献




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