校長自殺事件
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/08 09:49 UTC 版)
「北九州市立皿倉小学校」の記事における「校長自殺事件」の解説
2006年(平成18年)9月26日、5年生の女児の保護者が、娘が6年生から「2万円渡すように」と要求されていると相談したため学校は調査した。しかし児童同士の言い分に食い違いがあったため事実確認を続けた。この最中、11月11日に同校に通う小学生の女児が同級生から十数万円を恐喝し、更にその同級生が上級生に恐喝され数万円を渡していたことが報道される。学校側は北九州市教育委員会に報告していなかったと被害者の母親が証言した。ただし、当の市教委も母親が10月6日に連絡していたにもかかわらず対応していなかった。 学校側の対応について学校側が記者会見で陳謝し、校長は手を震わせながら「いじめと報告しなかったのは私の怠惰」と謝った。この翌日の12日午前7時頃、同校に赴任していた校長が学校から出て行ったきり戻ってこず、午後3時頃首を吊っているのが発見された。遺書は無かったが自殺とみられた。 校長は「どちら(被害者・加害者双方)もうちの学校のかわいい子ども」と述べていた。この自殺を受け北九州市の教育関係者の間からはメディアに対する批判が起こった。「いじめ隠し」と報道した件に関し、いじめ隠しではなかったと声があがった。一つの根拠は、この問題は金銭トラブルという難しい問題であり、プライバシーの関係上児童に関して公開できる情報は限られており、それを「いじめ隠し」と呼ぶのは見当はずれというものである。もう一つはそもそも調査しており、決して取り組みを怠っているわけではないというものである。 北九州市教育委員会は13日、この事件を市議会環境教育委員会に報告した。市議からは(問題を学校側にまかせ放置していた)市教委が学校現場をもっと支援すべきだったなどの意見が相次いだ。 当時は福岡中2いじめ自殺事件以後の報道のあおりでメディアはいじめの報道が目立っていたが、そのあおりを受けた報道と教育現場の現状との間で板挟みとなってしまい起こってしまった悲劇に関しては、ローカル誌はもとより11月20日のNEWS23でも少し触れられた。
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