東海道・山陽新幹線との直通運転
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/06 17:15 UTC 版)
「東北新幹線」の記事における「東海道・山陽新幹線との直通運転」の解説
現時点では、東京駅で東海道新幹線と東北新幹線の線路が接続されていないため、東海道・山陽新幹線との直通運転は物理的に不可能である。 1970年2月、全国新幹線整備法の成立に先立って新幹線の建設・運行に関する調査と審議を行う「新幹線建設委員会」が設置され、1971年7月までの審議において東北・上越新幹線については東海道新幹線とターミナルを共用し、直通運転を図るべきとされた。後に直通運転が可能な複周波数に対応した車両 である試作電車が開発され、開業前の山陽および東北新幹線で試験運転を行っている。 しかし、1982年に大宮駅 - 盛岡駅間で暫定開業した東北新幹線は、大宮駅以南の建設に時間がかかり、東海道新幹線と接続する東京駅への乗り入れは1991年までずれ込んだ。その間の1987年には国鉄分割民営化により東北新幹線はJR東日本、東海道新幹線は東海旅客鉄道(JR東海)の管轄に分かれたことで、乗り入れに関する意思を統一することが困難となり、直通運転の構想は立ち消えとなった。ほかにも採算性(需要)の問題や電源周波数・保安装置などの相違やダイヤ編成の困難さ、東北新幹線内で遅延が発生した際の東海道新幹線への影響(その逆の場合も然り)など直通運転の実現へ向けて生じる課題は多く、山積する課題をクリアしてまで実現させる程のメリットは無いとの見方が示されている。
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